旦那さんが起業したとき、「経理は妻に任せればいい」と考える方は少なくありません。身近で信頼できる存在にお願いできれば安心ですし、人件費を抑えることもできます。そのため、家族経営の会社では「奥さん経理」が当たり前のように行われているケースが非常に多いのです。
しかし、実際には奥さんに経理を任せることで 大きなリスク が潜んでいます。経理の専門知識がなければミスが起きやすく、家庭と仕事の境界が曖昧になることで夫婦間のトラブルにもつながりかねません。さらに奥さんに過度な負担がかかることで、経営にも悪影響を及ぼすことがあります。
本記事では、旦那が起業して奥さんに経理を任せることのリスクや限界を整理し、失敗しないための選択肢を紹介します。
旦那さんが起業して奥さんに経理を任せるケースは多い
日本の中小企業や個人事業では「家族経営」というスタイルが珍しくありません。その中でも特に多いのが「旦那さんが起業して、経理は奥さんが担当する」というケースです。
- 「経理担当を雇う余裕がない」
- 「お金のことは家庭でも管理しているから安心」
- 「外部に任せるのは信頼できない」
こうした理由から、経理を奥さんに頼むのは自然な流れに思えます。しかし経理は「ただの事務作業」ではなく、経営判断や税務リスクに直結する重要な業務です。信頼できるからこそ任せてしまうのですが、その信頼がかえってトラブルの火種になることもあるのです。
奥さん経理に潜むリスク
専門知識がなくミスにつながる
経理には簿記や税務の知識が欠かせません。仕訳や帳簿作成、消費税や法人税の申告などは専門的なルールが多く、知識がなければ誤りや漏れが発生します。
例えば、経費に計上できるものとできないものを誤って処理すると、税務署からの指摘や追徴課税につながる可能性があります。これは「知らなかった」では済まされません。
夫婦間トラブルの火種に
家族経営で奥さんに経理を任せていると、責任の押し付け合いになりやすいのも大きなリスクです。
- 「忙しいからやっておいて」と丸投げされる
- 「ちゃんと処理してるの?」と夫婦間でのプレッシャーを受ける
- 経理の不備で問題が生じて、夫婦で言い争いになる
このように、経理をめぐって夫婦仲が悪化するケースも少なくありません。家庭と仕事が混ざり合うことで、感情のもつれが経営にも影響を及ぼすのです。
時間的・精神的な負担が大きい
奥さんは家庭で家事や子育てを担っているケースが多い中、経理まで任されると時間的・精神的な負担が非常に大きくなります。
特に決算や申告時期には膨大な資料整理や入力作業が必要になり、休日や夜に作業がずれ込むこともしばしば。これにより家庭全体にストレスがたまり、疲弊してしまうこともあります。
経営判断に影響する
経理データが整っていなければ、経営者である旦那さんが「いま会社にいくらお金があるのか」「どこに投資できるのか」を正しく判断できません。
誤った数字をもとにした経営判断は資金繰りの悪化を招き、最悪の場合は黒字倒産のリスクすらあります。奥さんに経理を任せて安心してしまうのは、経営者として非常に危険なことなのです。
奥さんに経理を任せるメリットとその限界
もちろん、奥さんに経理を任せることには一定のメリットもあります。
- 人件費を削減できる
- 信頼できる人に任せられる安心感
- 近くでリアルタイムに数字を把握できる
しかし、こうしたメリットは短期的なものに過ぎません。専門性不足や責任の不明確さ、そして奥さんへの過度な負担という限界が必ず訪れます。
結果として「やっぱり専門家に頼むべきだった」と後悔するケースが後を絶たないのです。
失敗しないための選択肢とは?
外部の専門家を頼る
もっとも確実な方法は、税理士や経理の専門家に依頼することです。プロに任せることで、ミスや税務リスクを大幅に減らすことができます。さらに、専門家からアドバイスを受けられるため、経営判断の精度も高まります。
クラウド会計を活用する
最近ではAI搭載のクラウド会計ソフトも普及しており、日々の記帳を効率化できます。ただし初期設定や運用設計が不十分だと逆に混乱を招くため、専門家のサポートと併用するのが安心です。
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- 記帳から決算申告まで一貫して依頼できる
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- 料金体系が明瞭で、いつの間にかコストが増える心配もない
奥さんにかかっていた経理の負担を大幅に減らし、旦那さんは経営に専念できるようになります。家庭も経営も円滑に回すための現実的な選択肢です。
まとめ
旦那が起業して妻に経理を任せる「奥さん経理」は、一見コスト削減や安心感につながるように見えます。しかし実際には、専門知識不足によるミスや夫婦間トラブル、奥さんの過度な負担、さらには経営判断の誤りという大きなリスクを抱えています。
短期的なメリットよりも長期的なリスクの方が圧倒的に大きいため、家族経営で奥さんに経理を任せるのは「ナシ」と考えるべきでしょう。
その代わりに、専門家に依頼し、クラウド会計を活用しながら効率的に経理を行うことが大切です。ジョブルポの顧問・決算申告プランなら、奥さんに頼らずとも安心して経営を続けられます。
「奥さん経理」で苦しむ前に、ぜひ外部に任せるという選択肢を検討してみてください。
